新社会システム総合研究所 セミナー情報

No.S16121 原財団IT特別セミナー
汎用AIの技術開発/オープンプラットフォーム戦略
ロボット、ドローン、自動運転車のビジネス展望/産業分野毎のロードマップと活用モデル
AIネットワーク化のインパクト
 

セミナー要項
開催日時 2016年4月25日(月)午後1時〜午後5時
会場 TKP品川港南口会議室
東京都港区港南2−4−3 三和港南ビル
(03)4577-9269
受講料 1名につき 27,000円(税込)
備考:
 
重点講義内容
<1>AIネットワーク化が社会・経済にもたらす影響
総務省 情報通信政策研究所 調査研究部長
福田 雅樹 (ふくだ まさき)氏
【13:00〜13:55】

人工知能(AI)の普及・高度化の過程においては、個々のAIが他のAIとは連携せずにインターネットを介する等して単独で機能する段階から、AI相互間のネットワークが形成されることにより社会の様々な場面における自動調整・自動調和が進展する段階を経て、究極的には、ネットワーク化されたAIと人間とがシームレスに連携して共存する段階へと至るものと見られております。総務省情報通信政策研究所においては、2040年代までを展望し、このような段階的な変化(「AIネットワーク化」といいます。)が社会・経済にもたらす影響を評価するとともに、人類が今後検討して対応していくべき課題を整理するため、「AIネットワーク化検討会議」(正式名称:ICTインテリジェント化影響評価検討会議)を開催しております。ここでは、本セミナーの総論として、「AIネットワーク化検討会議」における検討内容を概観します。

1.「AIネットワーク化」とは
2.目指すべき社会像及び基本理念
3.AIネットワーク化が社会にもたらすインパクト
4.AIネットワーク化が社会にもたらすリスク
5.今後の課題
6.質疑応答/名刺交換
<2>汎用AIによる「第二の大分岐」について
駒澤大学 経済学部 経済学科 講師
井上 智洋 (いのうえ ともひろ)氏
【14:00〜14:55】

人工知能の発達が、雇用や経済成長、所得分配に与える影響について議論します。このような問題を論じるには、「汎用人工知能」(汎用AI)出現以前と以降に分けて考える必要があります。汎用AIは2030年には開発の目処が立つと言われています。もしそうであれば、2030年以降人間の仕事は急速に機械にとって代わられるようになると考えられます。経済理論に基づいて分析すると、汎用AIを導入した国では経済成長率が絶えず上昇し続ける経済へ移行します。導入しない国ではこれまでと変わりなく経済成長率は横ばいとなります。この開きのことを私は「第二の大分岐」と呼んでいます。「第二の大分岐」を中心に議論を進めていきます。

1.技術的失業はどのようにして起きるのか
2.汎用人工知能と第二の大分岐
3.人工知能の発達は労働者を窮乏化させるか
4.ベーシックインカムがなぜ必要なのか
5.質疑応答/名刺交換
<3>日本の取りうる道の一つ、人工知能のオープンプラットフォーム戦略
国立研究開発法人理化学研究所 生命システム研究センター
橋 恒一 (たかはし こういち)氏
【15:05〜16:00】

人工知能技術の発達が見通し通り進めば、2030年頃にはヒト並み(1H)の性能に到達し、2045年頃には全人類の知的能力を凌駕すると言われます。そのようなことは本当に起きるのか?半導体技術の発展に基づいて議論します。また、現在主流である特化型人工知能から将来は汎用人工知能と呼ばれる技術の開発が世界中で始まっています。その動向や、鍵となる「認知アーキティクチャー」とは何かについて解説します。さらに、人工知能の科学技術応用が経済成長の鍵を握っていること、また、これらのような世界の動向の中で日本の取りうる道の一つとして、オープンプラットフォーム戦略について議論します。

1.人工知能研究の歴史と今後の見通し
2.特化型人工知能から汎用人工知能へ
3.人工知能の科学技術応用が経済成長の鍵
4.人工知能のオープンプラットフォーム戦略
5.質疑応答/名刺交換
<4>AIネットワークとスマートマシン、産業分野毎のロードマップと活用モデル
国際大学GLOCOM 客員研究員(NTTコミュニケーションズ勤務)
林 雅之 (はやし まさゆき)氏
【16:05〜17:00】

AIネットワークにつながるロボット、ドローン、自動運転車などに代表される自己学習機能を備え、自律的に行動する電子機械「スマートマシン」という領域に注目が集まっています。AIネットワークとスマートマシンの進化により、ビジネスモデル、産業構造、そして、ICTインフラがどのように変化していくのか。今後30年を見据えた未来像を展望します。

1.デジタルビジネスとスマートマシン
2.ロボット、ドローン、自動運転車のビジネス展望
3.産業分野ごとのロードマップと活用モデル
4.AIネットワークを支えるICTインフラ
5.2020年以降の未来展望
6.質疑応答/名刺交換
講師プロフィール
福田 雅樹(ふくだ まさき)氏
1994年 京都大学法学部卒業、郵政省入省。2007年 東京大学大学院学際情報学府博士後期課程修了、博士(学際情報学)(東京大学)。総務省情報通信国際戦略局国際政策課国際広報官、早稲田大学大学院国際情報通信研究科准教授、内閣官房内閣人事局企画官等を経て、現職。早稲田大学国際情報通信研究センター招聘研究員、早稲田大学政治経済学術院非常勤講師、早稲田大学国際学術院アジア太平洋研究センター特別センター員、名古屋大学大学院法学研究科非常勤講師、情報通信学会編集委員等にも就任。著書に『情報通信と独占禁止法―電気通信設備の接続をめぐる解釈論―』(信山社出版、2008年)等。第24回電気通信普及財団賞(テレコム社会科学賞)奨励賞受賞。
井上 智洋(いのうえ ともひろ)氏
慶應義塾大学環境情報学部卒業、早稲田大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学。
2015年4月から現職。博士(経済学)。専門はマクロ経済学、貨幣経済理論、成長理論。
著書に、『新しいJavaの教科書』、『リーディングス政治経済学への数理的アプローチ』(共著)などがある。
最近は人工知能の発達が経済に与える影響についても論じている。AI社会論研究会の共同発起人。
橋 恒一(たかはし こういち)氏
理化学研究所生命システム研究センターで研究室を主宰。慶應義塾大学環境情報学部および大学院政策・メディア研究科修了。博士(学術)。慶應義塾大学先端生命科学研究所、科学技術振興機構、分子科学研究所(米国バークレー市)などを経て現職。慶應大学大学院政策・メディア研究科特任准教授、大阪大学大学院生命機能研究科招聘准教授、ドワンゴ人工知能研究所客員研究員、株式会社RBI最高情報責任者、全脳アーキティクチャ・イニシアティブ理事・副代表などを兼務。慶應大学在学中に世界初の全細胞シミュレーターE−Cellを開発、スーパーコンピューター「京」を用いた細胞シミュレーションプロジェクトを主導のほか、最近は脳型人工知能基盤ソフトウエアBriCAの開発と人工知能の科学技術応用研究に従事。また人工知能の社会への影響などに興味。AI社会論研究会共同発起人。
林 雅之(はやし まさゆき)氏
NTTコミュニケーションズ勤務。クラウドサービスの広報宣伝、マーケティングを担当。クラウド・エバンジェリストとして、クラウドを中心に市場自体の活性化・拡大に貢献する情報発信を行う。主な著書に『オープンクラウド入門(インプレスR&D)』、『「クラウド・ビジネス」入門(創元社)』。『スマートマシン機械が考える時代(洋泉社)』